2026/06/28 19:45

夕方、PCを閉じる。 右肩をぐるりと回す。
今日、ふと気づいた。 これ、いつから習慣になったんだろう、と。
5年前から、右肩だけが重い。
最初は整骨院に通っていた。
通ううちに「行っても、また戻る」と気づいた。
それからは、行かなくなった。
今は、重いとも思わなくなってきた。
それが少し、怖い。
慣れた、ということだと思っていた。
でも、ある日読んだ一文が、引っかかった。
「慣れることと、治ることは、まったく別のことです」
痛みを感じなくなることと、痛みがなくなること。
この2つは、同じではない。
身体の中では、静かな炎がずっと燃えている。 急には燃えない。赤く腫れるわけでもない。 ただ、くすぶり続けている。
デスクワーク。同じ姿勢。毎日の積み重ね。
それが、右の肩の奥に、深く静かなこわばりを定着させていく。
その状態が長く続くと、やがて身体のセンサーは少しずつ変わる。
「痛い」という信号を出し続けているうちに、 脳の側が受け取るのをやめていく。
慣れるのは、身体ではなかった。
脳が、信号を処理することをやめていくのだ。
そして身体は、ずっと言い続けている。
気づいてから、肩を見る目が変わった。
「また重い」ではなく、「まだ言っていたのか」になった。
ずっと居座っているこの「滞り」に、 外から働きかけられるものがあると知ったのは、その少し後のことだ。
近赤外線という、目に見えない光の力。
それは、表面をただ温めるだけでなく、 じんわりと深い部分にまでアプローチしてくれるという。 光を用いたケアが、現代人のコンディションを整えるサポートになる。 そんな研究が世界中で進んでいることも知った。
「魔法のように消える」わけではない。
でも、「無視し続けてきた身体のサインに、 そっと寄り添う時間を作れる」。 それを知ったとき、少し、肩が軽くなった気がした。
今、私の夕方のルーティンは少し変わった。
PCを閉じる。 右肩に、テラコッタ色の温かい光を当てる。
「明王」という近赤外線ランプだ。
10分、何もしない。 身体の言葉を、遮らないでいる。
「聞いているよ」と、言っているような時間だ。
効果を断言するつもりはない。
でも、5年間ずっと重かった肩に、 初めて向き合っている感覚がある。
慣れることと、治ることは違う。
身体は忘れない。 ただ、こちらが聞くのをやめていた。
右肩をぐるりと回す習慣は、まだある。
でも今は、その動作の意味を少し知っている。
あなたの身体は、今も何かを言っていますか。

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